おっと~もう50代!

50歳。でもまだ、子育て、親の介護が続くなか、それでも自分らしく楽しく生活したい!

介護認定調査の日に母の実力を見た

昨日は要介護3の母の介護認定調査の日でした。

約束の時間通りに現れたのは、とても人当たりのよさげな方で、

大きなリュックを背負い、中から大きなファイルと

付箋だらけの使い込まれた虎の巻たるような本をもってこられていました。

 

母も車椅子に座り、その人の向いに座っています。

質問がはじまりました。

「お名前は?」

「生年月日は?」

「住所は?」

母は左半身麻痺ですが、認知症はありません。

ゆっくりと答えていきます。

今度はしばらく身体の状態についての質問が続きます。

時折、虎の巻を確認しながら慎重に記録されています。

そして、

「今から3つの物を覚えていただきます。

5分ほどしたらまた聞きますのでそれまで覚えておいてください。」といって、

机の上に、ペン・時計・紙を並べて示したあと、再びリュックの中に直しました。

 

昨日、頭を洗いながら無意識に考え事に没頭していたらしく、

髪を洗い流した後に、ふと、「あれ?今のはシャンプー後のシャワー?

それともリンス後のシャワー?」とわからなくなってしまい、

念のためリンスをして洗い流した私。

記憶力が不安な年ごろです。

こっそり私も「ペン・時計・紙」を覚えます。

 

そして再び別の質問が続きます。

「道に迷うことはありますか?」

「急に奇声を発することは?」

「紛失を人のせいにしたりは?」 .................など。

どれも該当はありません。

 

「じゃあ、そろそろ5分経ったと思うので、先ほどの・・・」と調査官が

言った瞬間、待っていましたかのように、母は車椅子の背もたれから前のめりになり、

調査官に食いつくかのように、

「ペン! 時計! 紙!」

間髪入れずに叫びました。

それを隣で見た私は、まるでアメリカウルトラ横断クイズ』に参加しているようで、母の頭には星柄の帽子のてっ辺から「ピコン!」と手札が飛び出てきた光景が

重なりました。

調査官も「すごいですね~」というしかありません。

すっかり私は敗者になってしまいました。

 

認知症ではないことを強く証明したかったのか? それとも、

実は誰もしらなかったけど、大のクイズ好きだったのか?

 

その問題だけに全身全霊ささげた、母の介護認定調査は無事に終わりました。